ラクトフェリンが不妊治療を手助けする可能性について
長い期間、色々な不妊治療を試してきたけれど、効果を出せていない。周りの友達は不妊治療を成功させてママになっているのに・・・。
このように悩んではいませんか?
もうそろそろ不妊治療も止めないといけないのかな?と思いながらも、何か新しい不妊治療を探している。
どうしても赤ちゃんが欲しいという方の心が揺れるのも無理はありません。
そのような方におすすめしたいのがラクトフェリンです。
ラクトフェリンには、ホルモンバランスを整えたり、貧血を改善したり、肥満を改善させたりと幅広い効果があります。
これだけでも、いくつかの不妊の原因を解消できるのでは?と思う方も多いでしょう。
実は、不妊治療へ期待できる効果はそれだけではないのです。
「ラクトフェリンが不妊治療に利用できるのでは?」と思える研究結果が発表されているのです。
不妊治療中の方のブログを見てみると、実際に、不妊患者さんへラクトフェリンサプリを推奨する先生もいるそうです。
今回は、効果的なラクトフェリンサプリメントの選び方についても詳しく説明しているので、商品選びの参考にしてみてください。
ラクトフェリンサプリメントで、少しでも不妊治療のお手伝いができますように。
目次
原因不明の不妊症を解決するためにできること
不妊症患者の約45%は不妊の原因が分からないと言われています。
これだけ医学が進歩しても、解決できないような不妊症があるのです。
それでも、不妊症に悩む方が増えたことやネットの普及により、不妊治療についての情報を得られやすくなりました。
SNSやブログを通して、不妊症の情報を交換したり、励ましあったりしている方も多いでしょう。
しかし、ラクトフェリンが不妊症治療に効果が期待できることを知っている方はまだまだ少ないようです。
ラクトフェリンは様々な不妊の原因にアプローチ
ラクトフェリンはもともと涙や唾液など、体内にある糖たんぱく質の一種で、母乳に多く含まれる成分として知られています。
幅広い効果があり“多機能たんぱく質”としてここ数年多く取り上げられている成分です。
ラクトフェリンを使った不妊治療と言っても、産婦人科で行うような難しい治療やお薬という位置付けではありません。
治療と言うと、医療行為を指すと思いますが、ここは分かりやすく伝える意味で不妊治療と表現しています。実際は、多機能たんぱく質であるラクトフェリンの効果を期待したものです。
冒頭にも少し挙げましたが、免疫力を高める・抗ウイルス作用・内臓脂肪の低減・整腸作用、その他にも様々な効果があり、これらが不妊の原因へアプローチできると考えられます。
それでは、具体的な効果についてみていきましょう。
1)抗ストレス作用
ラクトフェリンはストレスに対する効果があります。恐怖心や不安を和らげ、神経症やうつ病の改善に効果があると言われているのです。
ラットを使った実験でもラクトフェリンを摂取した後に、不安行動が収まったと立証されました。
アメリカの大学が調査した結果によると、強いストレスを抱えている女性はそうでない女性と比べると妊娠するまでの期間が長くなるという結果が出たそうです。
もともとストレスを抱えがちではないという方も、不妊治療で焦りや不安を感じている方も多いでしょう。
精神薬は摂りたくないという方も、母乳に含まれ赤ちゃんでも摂れるラクトフェリンなら安心して摂り入れやすいのではないでしょうか。
2)質の良い睡眠
ラクトフェリンには質の良い睡眠を得られる効果があります。睡眠は時間も大切ですが、それよりも「質」が重要視されています。
ラクトフェリンの効果には、免疫力の向上や内臓機能の強化などが挙げられます。それらの効果で体全体がスムーズに働くことで、睡眠の質が良くなるのです。
さらに、脳で合成される鎮静物質の作用の増強も、質の良い睡眠を得ることにつながります。
健康の基本ともいわれる質の良い睡眠を得ることは、最終的には不妊の解消にもつながります。
3)性ホルモンのバランスを整える
女性はホルモンバランスが乱れやすく、ストレスや生活習慣で大きく左右され、生理周期に乱れが生じます。
ラクトフェリンには、このようなホルモンバランスの乱れの要因となるストレスや冷え性、生活習慣などに効果を発揮しますから、結果的にホルモンバランスの乱れにも効果を発揮することが期待できます。
一般的に、生理周期が不安定な方は妊娠しにくいことが多いですし、生理周期が安定していないと、いつ排卵するのかも見極めができないので、妊娠しやすい時期を把握することが難しくなります。
生理周期が安定しないことの原因は
- 卵巣の機能が低下している
- 卵胞が十分に発育できない
- 排卵そのものがない
- 子宮に何らかの病気がある
など、他にも様々なものがありますから、生活習慣を改善したけれど…という方はこれらの要因も考えてみても良いでしょう。
4)貧血の改善
ラクトフェリンは「ラクト:乳」「フェリン:鉄」という名前の意味通り、鉄と結合しやすい性質を持ちます。鉄分の吸収を調整し、貧血を改善してくれるのです。
女性の20%は貧血だと言われており、隠れ貧血と言われる状態を入れると60%の女性が該当すると言われています。
ラクトフェリンには、その中でも多いと言われている鉄欠乏性貧血(赤血球を作るのに必要な鉄分が不足している状態の貧血)を改善する効果があります。
貧血になると、体内に酸素と栄養がしっかり運ばれない状態になるため、卵巣のはたらきが低下してしまいます。卵巣のはたらきが低下するということは、妊娠しにくい状態になることが明らかです。
また、貧血は卵巣以外にもあらゆる臓器の機能低下につながります。ラクトフェリンで貧血を解消することは健康を維持することにつながるでしょう。妊娠だけでなく、妊娠後や出産後も健康は必要不可欠ですから、ラクトフェリンで貧血を改善しておきましょう。
5)内臓脂肪減少
肥満体系の場合、妊娠をしにくくなりますが、妊活中の場合はなるべく食事制限は避けたいですよね。
ラクトフェリンは内臓脂肪の低減や腸内環境の改善に効果があるため、妊活中のダイエットにも活用できます。
BMIの理想は18.5~25未満。それ以上になると肥満と定義されます。
肥満になると、妊娠がしにくいだけではなく糖尿病、高脂血症、高血圧というような生活習慣病をはじめ、脂質代謝異常症や耐糖能異常が起きやすくなります。
肥満になり、上記のような病気になるとどうしても排卵障害や、胚の質の低下につながることから、不妊治療中に肥満傾向のある人は、体重を減らすことを勧められます。胚の質が低下していると、仮に妊娠することができたとしても、流産しやすいからです。
めでたく妊娠することができたとしても、妊娠中に体重を増やしすぎると、産道にも脂肪がついて難産になる傾向が高まりますし、自然分娩ができないこともあります。また、妊娠中毒症の可能性も高まるので、出産までも体重については厳しくチェックされます。
6)免疫力アップ
ラクトフェリンには免疫力をアップさせる効果があります。
ラクトフェリンが母乳に多く含まれるのは、この免疫機能で、免疫力のまだない赤ちゃんを守るため。
母乳で育っていない赤ちゃんは体が弱くなると言われているのは、このラクトフェリンのおかげとも言われています。
(もちろん、最近の粉ミルクは母乳の成分に近く、ラクトフェリン配合の粉のものもあるため、一概に“母乳で育っていない子は体が弱い”とは言えません)
このラクトフェリンの優れた免疫機能は、ラクトフェリンに免疫細胞のひとつであるNK細胞を活性化させる作用があるためです。風邪やウイルス性疾患をはじめ、免疫機能の過剰反応であるアレルギー症状も抑えることが可能です。
免疫力アップは健康効果がありますが、直接不妊治療に効果があるということよりも、妊娠した際に順調に妊娠を継続するために必要な要素であると言えます。
注目したいのは「子宮内フローラ」
これまでラクトフェリンが不妊治療に効果があるということを述べて来ましたが、最近の研究で興味深いことが分かって来ました。
「子宮内フローラ」です。
フローラといえば最近、「腸内フローラ」という言葉を聞くようになりましたよね。
腸内にいろいろな菌が群れになって住んでいる様子をお花畑にたとえて「腸内フローラ」と呼んだものです。
いわゆる腸内細菌の集まりのこと。
腸内細菌は、善玉菌・日和見菌・悪玉菌と大きく3つに分けられ、これらのバランスが大切になってきます。
善玉菌 | 健康に良い作用をもたらす |
日和見菌 | 善玉菌が優勢だと善玉菌、悪玉菌が優勢だと悪玉菌のように、“優勢な菌に味方して作用”する |
悪玉菌 | 健康に悪い作用をもたらす |
腸内細菌は栄養の吸収や消化、ビタミン類の生成、腸管免疫の活性化、ホルモンの感受性を高めるなど、健康に大きく関わります。
バランスが良い状態であると、体調もよく、精神的にも安定するということが分かっています。反対に、悪玉菌が多い場合は、毒素を貯めこみ、体に様々な悪影響を及ぼします。
「不妊治療についてなのに、腸内環境のはなし?」とすこし話がずれてしまったように感じますが、実は、無関係な話ではないのです。
近年、これらの細菌バランスが子宮内にも存在していることが分かりました。それが“子宮内フローラ”です。
子宮内にいる“ラクトバチリス”という常在菌は、女性ホルモンによってつくられたグリコーゲンを発酵させることで乳酸を作り出します。この乳酸で膣内を酸性にすることで、病原菌(悪玉菌)が増えるのを防いで膣内を清潔に保っているのです。
この細菌のバランスが崩れる(一般的にはラクトバチルス菌が減少する)ことは、子宮内で炎症が起きたり、病気を発症したりする原因になり、早産や流産のリスクが高まることも分かっています。
そして、この子宮内膜内の細菌環境(腸内フローラ)の乱れは、不妊にも関係があるかもしれないという研究結果が発表されました。
▼京野アートクリニック 医師ブログ
https://ameblo.jp/kyono-art-clinic/entry-12228488791.html
上記の医師のブログで研究論文が記載されています。
ラクトバチルス菌が子宮内環境を健康に保つことで、胚が子宮内膜へ着床しやすい、理想的な環境を作り出してくれるそう。
現在、医療界では、この子宮内フローラに注目し、不妊治療中患者へ子宮内フローラ検査やラクトフェリンサプリの摂取を薦めているところもあります。
基本的には子宮内フローラ検査を受けて、ラクトバルチス菌がすくない場合に、改善としてラクトフェリンサプリを飲みます。
ですが、検査に費用がかかることや検査をしてくれる病院がまだ少ないこと、ラクトフェリンに色々な健康作用があることから、検査をせずラクトフェリンサプリを摂られる方も多いようです。
しかし、これらはまだまだ“よく分かっていない領域”でもあるため、正式な不妊治療として積極的に薦められているものではありません。
あくまでも不妊治療に関する「可能性」を秘めたものです。
さて、なぜこの子宮内フローラを改善するためにラクトフェリンの摂取が推奨されているのでしょうか。
それは、ラクトフェリンに「悪玉菌の増殖を阻害する働き」があるからです。悪玉菌は増殖するときに鉄を必要とします。
冒頭でも記述した通り、ラクトフェリンには鉄分と結びつく作用があるため、「悪玉菌から鉄を奪う」ことで悪玉菌の増殖を防ぎ、善玉菌が増殖しやすい環境を作り出すのです。
身体に害のある菌にのみ増殖を防いでくれるため、ラクトバルチス菌を減らすことなく子宮内フローラを整えることができるのです。
ラクトフェリンサプリは効果のあるものを
きちんと効果を発揮させるためには、いくつかのポイントを満たしたラクトフェリンサプリを選ぶ必要があります。
ラクトフェリンは母乳に多く含まれるということから、乳製品から摂れるのでは?という方も多いでしょう。
しかし、熱に弱い性質を持つラクトフェリンは、加熱殺菌がされてある食品から摂ることができません。
また、低温殺菌でラクトフェリンが摂れる牛乳やチーズがあったとしても、ラクトフェリンの含有量は非常に少ないため、有効な摂取量を賄うためにはかなり多くの量を食べる必要があるのです。
コスト面を考えても現実的ではありません。
そのため、ラクトフェリンを摂るためには、サプリメントを推奨されています。
ラクトフェリンのサプリメントは数多くのメーカーから発売されていますが、きちんと効果を発揮するためには下記点を満たしているサプリメントを選びましょう
- 腸溶性または耐酸性であるか
- ラクトフェリンの含有量が300mg以上であるか
ラクトフェリンは腸にある受容体まで届くことで効果を発揮しますが、酸に弱いという性質ももつため、胃液で分解されることなく腸まで届く必要があります。
そのため、腸溶性または耐酸性加工がされたカプセルのラクトフェリンサプリを選びましょう。
そして、ラクトフェリンの有効量300mg以上が摂れることも重要なポイントです。ラクトフェリンはたんぱく質の一種なので過剰摂取の心配や副作用はありませんが、有効量以下だと期待している効果を望むことは難しいです。
まとめ
ラクトフェリンの効果があらゆる場所で注目されています。まだ研究途中の成分ということもあり、これからも新しい発見が期待できる成分です。
これまでラクトフェリンと聞くと、「免疫力アップ」「便秘を解消する」というような効果がメジャーでしたが、最近は不妊への効果が注目されています。
ラクトフェリンは、不妊に関係すると言われているストレスや睡眠、ホルモンバランス、貧血、免疫力、肥満などの問題に効果を発揮するのはもちろん、不妊の要因と考えられている子宮内フローラを改善する可能性も秘められています。
ラクトフェリンを摂るときには、サプリメントが基本です。効果のあるサプリメントをしっかり選び、不妊治療へとつなげましょう。